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石川 信行; 鈴木 勝男
JAERI-Research 98-055, 31 Pages, 1998/09
沸騰水型原子炉(BWR)の低流量・高出力の運転領域ではボイド反応度フィードバック効果のために炉出力振動が発生することが報告されている。この対策として、BWRには低流量・高出力状態になった際に、あらかじめ選択された制御棒を挿入して炉出力を低下させるシステム(SRI system)が導入されている。本報告ではそのような際に、原子炉出力を安全に低下させる方法として2自由度制御系を適用した原子炉出力制御法を提案する。設計した制御系により炉出力振動を抑制し、かつ所望の速さで炉出力低下が図れることを簡単な原子炉動特性モデルを用いた数値シミュレーションで確認した。
鈴土 知明; 林 光二
Proc. of a Symp. on Nuclear Reactor Surveillance and Diagnostics,Vol. 1, 12 Pages, 1991/00
簡単な非線形微分方程式からカオスと呼ばれている複雑な解が得られることが知られている。原子炉の非線形性によってもたらされた複雑な挙動がカオス的挙動に帰結することができ、原子炉動特性および原子炉制御についてある種のヒントが得られるかもしれない。改良前のNSRRの雑音信号から2つのカオスの重要な特徴量、フラクタル次元および最大リアプノフ指数が評価された。解析の結果、当原子炉で観測された出力振動はカオス的である可能性が高いことがわかった。またこれらの2つの特徴量の、実際の原子炉の監視および異常診断への応用方法について独自の提案をし、従来の方法との比較を行った。その結果、新しい方法は原子炉の状態のより広い範囲にわたって利用可能であることがわかった。